更新情報!【ナポレオンフィッシュにとっておきの日】NO.10
□--------------------------------------------------□
【ナポレオンフィッシュにとっておきの日】
第 10 回 更新しました!
□-----------------------------------------07/06/25/□
このメルマガはきなりみやのホームページで連載中の
『ナポレオンフィッシュにとっておきの日』更新情報を
ご希望の方にお送りしております。
--------------------------------------------------------
□■ごあいさつ■□
--------------------------------------------------------
とうとう最後の更新をいたしました、『ナポレオンフィッシュ
にとっておきの日』。完結しました。我ながら信じられないで
すが、終わりました。イェー(コブシを地面に向かってゆらり
と振り下ろす)
某チャットの勢いのまま、なりゆきで書くことになった作品で
したが思いのほか長期間付き合いました。連載が約1年半、打
ち合わせを含めると3〜4年に渡ります。よくもまぁ、人をし
て「竜虎の対決」とまで言わしめた個性の強い二人が、物別れ
もせずここまでやり通したものだと、感慨深く思います。
作品への愛、キャラクターへの愛、それ以上に読んでくださる
皆さんからのご感想や励ましなどがその原動力でした。
本当に、ご愛読ありがとうございました!
でも二度と樫山さんとは組みません(ヲイ)
『ナポレオンフィッシュにとっておきの日』は今後、樫山&き
なりの出会うきっかけになった
・コミックフロント(内コミックカフェ←旧コミッカーネット)
http://www.fun-create.com/index.php
や
・神足(内ステージ) http://coterie.jpn.org/xoops/html/
・マンガ市場ドットコム http://www.mangaichiba.com/index.php
などで公開予定です。
また、きなりは今後もマンガを描いて行きますのでホームペー
ジ(みやきな)も時々チェックしていただけたら嬉しいです。
今回でナポとての更新メルマガは終了となりますが、もしまた
作品・作者の関連情報などが発生した場合は、臨時で発行する
かもしれません。
不要でしたら登録の削除は
http://kinari.hacca.jp/mm/mmform.html
から可能です。
※このままご登録いただけていれば、関連情報の配信のみに
使用します。
--------------------------------------------------------
□■今回の更新■□
--------------------------------------------------------
http://kinari.hacca.jp/comic/napo/comic.html
< 6月16日更新→97p〜113p >
「なかったことにして欲しい」とヘンリー・シルバーに懇願され
たジョン。しかし彼はなぜか即答できなかった。そうすれば、自
分が望んだという世界で、このまま生きられると言うのに…。
ジョンの、そしてメアリーの選んだ結末とは…?
<マンガの見方>
最初から順番に読む場合は「NEXT」をクリックして進んで下さい。
ページを指定する場合は「ページ指定」のテキストエリアに
半角英数字でページ数を入力し「GO!」をクリックして下さい。
--------------------------------------------------------
□■ナポレオンフィッシュ:アナザストーリー■□
--------------------------------------------------------
『思えばこれもとっておきの日』作:樫山泰士
# 10
トッド・ウィルソンの朝は早い。
階下の学生がダンスの夢に沈む頃、彼は焦げたトースト
を準備する。
窓を開け、晴れてさえいればイースタン・パークへ。
健康のために始めたウォーキングも既に三年目になる。
図書館前の石段で深呼吸。
石段の上から振り返って街を眺めていると街が動き出す
のがよく分かる。
シャツに着替えて仕事場――名前が洒落ているのだ
『カフェ・ボヘミア』へ。
誰もいない店内へ入り自慢のジューク・ボックスを磨く。
数百曲入りの巨大な年代モノ。
ポケットのコインでいつでもとっておきの曲を選ぶこと
が出来る。
だけど、それはしないことに決めていた。
『誰かが自分のとっておきを選んでくれる偶然』に期待
していた。
さて、そんなトッドにも気になる女性が出来た。
週に一度、ボヘミアを訪れる赤毛の女性。
キッカケは忘れたけれど、窓辺で本を読む姿が素敵だった。
ただしトッドは彼らしく、自分から何をするでもなかった。
クリスマスが終わるある冬の日。
色めき立つ街をよそ目に重い足取りで彼女が現れた。
低い声でコーヒーを注文していつもの席へ。
本を取り出す様子もなくジッと遠くを見ている。
泣いていたのだろうか?少しだけれど目が腫れている。
店も街も聖誕祭の喧騒で溢れ、ラジオはマトモな音楽を
流さない。
トッドは少し躊躇して、彼女に何か言いかけて、だけれど
何も出来なくて、それでも何かしてあげようと、一つ誓い
を破ることにした。
コインを取り出しジューク・ボックスへ。
果たして彼女は気に入るだろうか?
自分のとっておきを彼女に。
曲が終わるのを待つように、
少し軽くなった足音だけを残して、
彼女は街の中へ。
ただしトッドは忙しく、それに気付けはしなかった。
彼が選んだその曲は、ずっと昔のポップスで、
“ナポレオン・フィッシュにとっておきの日”
と云うタイトルだった。
--------------------------------------------------------
□■合作雑記■□
--------------------------------------------------------
ある初夏の風薫る夕方。
樫山泰士は きなりみやから信じられない報告を聞きます。
カッシー(いぶかしげに)終わった?
きなり (自分でも信じられない様子で)はぁ・・・。
カッシー あの長ったらしくまとまりもなく僕が勢い
だけでシナリオにした“ナポレオン”が?
きなり (原稿を確認しながら)一応、ラストまで描
いています・・・よね?
カッシー えー、まあ、それは、・・・・・・おめでとう?
きなり (再び最初から原稿を見直しながら)あ?え?
・・・ありがとう?・・・ございます?
カッシー えっと・・・足掛け・・・3年?4年だっけ・・・?
きなり あー、いや、まあ、そんなことはどーでも
エエんやないでしょうか・・・(遠い目)
カッシー ・・・せやな(遠い目)
それから2人は、暫くの間、沈み行く太陽を一緒に眺
めているのでありました。
共に長い長い道のりを旅して来た仲間。
楽しい時も辛い時も2人で乗り越えてきた相棒。
雪がそぼ降る公園で、互いのコブシが壊れるまで殴り
合ったのも今となっては懐かしい思い出であります。
そして、そんな道のりを全て分かっているかのように、
江戸湾に沈む夕日は2人を優しく包み込んでいきます。
カッシー キレイですね。
きなり ・・・えっ?
カッシー あ、いや、夕日・・・。
きなり あ・・・、うん・・・。
暫くの間、同じ方角を眺める2人。
不意に樫山が、きなりにとても大事な質問を投げ掛けます。
カッシー ところで、次の合作なんですが・・・
きなり (微笑みながら)アンタとは二度とやらない。
以上。樫山泰士31才の初夏の出来事であります。
(完)
【ナポレオンフィッシュにとっておきの日】
第 10 回 更新しました!
□-----------------------------------------07/06/25/□
このメルマガはきなりみやのホームページで連載中の
『ナポレオンフィッシュにとっておきの日』更新情報を
ご希望の方にお送りしております。
--------------------------------------------------------
□■ごあいさつ■□
--------------------------------------------------------
とうとう最後の更新をいたしました、『ナポレオンフィッシュ
にとっておきの日』。完結しました。我ながら信じられないで
すが、終わりました。イェー(コブシを地面に向かってゆらり
と振り下ろす)
某チャットの勢いのまま、なりゆきで書くことになった作品で
したが思いのほか長期間付き合いました。連載が約1年半、打
ち合わせを含めると3〜4年に渡ります。よくもまぁ、人をし
て「竜虎の対決」とまで言わしめた個性の強い二人が、物別れ
もせずここまでやり通したものだと、感慨深く思います。
作品への愛、キャラクターへの愛、それ以上に読んでくださる
皆さんからのご感想や励ましなどがその原動力でした。
本当に、ご愛読ありがとうございました!
でも二度と樫山さんとは組みません(ヲイ)
『ナポレオンフィッシュにとっておきの日』は今後、樫山&き
なりの出会うきっかけになった
・コミックフロント(内コミックカフェ←旧コミッカーネット)
http://www.fun-create.com/index.php
や
・神足(内ステージ) http://coterie.jpn.org/xoops/html/
・マンガ市場ドットコム http://www.mangaichiba.com/index.php
などで公開予定です。
また、きなりは今後もマンガを描いて行きますのでホームペー
ジ(みやきな)も時々チェックしていただけたら嬉しいです。
今回でナポとての更新メルマガは終了となりますが、もしまた
作品・作者の関連情報などが発生した場合は、臨時で発行する
かもしれません。
不要でしたら登録の削除は
http://kinari.hacca.jp/mm/mmform.html
から可能です。
※このままご登録いただけていれば、関連情報の配信のみに
使用します。
--------------------------------------------------------
□■今回の更新■□
--------------------------------------------------------
http://kinari.hacca.jp/comic/napo/comic.html
< 6月16日更新→97p〜113p >
「なかったことにして欲しい」とヘンリー・シルバーに懇願され
たジョン。しかし彼はなぜか即答できなかった。そうすれば、自
分が望んだという世界で、このまま生きられると言うのに…。
ジョンの、そしてメアリーの選んだ結末とは…?
<マンガの見方>
最初から順番に読む場合は「NEXT」をクリックして進んで下さい。
ページを指定する場合は「ページ指定」のテキストエリアに
半角英数字でページ数を入力し「GO!」をクリックして下さい。
--------------------------------------------------------
□■ナポレオンフィッシュ:アナザストーリー■□
--------------------------------------------------------
『思えばこれもとっておきの日』作:樫山泰士
# 10
トッド・ウィルソンの朝は早い。
階下の学生がダンスの夢に沈む頃、彼は焦げたトースト
を準備する。
窓を開け、晴れてさえいればイースタン・パークへ。
健康のために始めたウォーキングも既に三年目になる。
図書館前の石段で深呼吸。
石段の上から振り返って街を眺めていると街が動き出す
のがよく分かる。
シャツに着替えて仕事場――名前が洒落ているのだ
『カフェ・ボヘミア』へ。
誰もいない店内へ入り自慢のジューク・ボックスを磨く。
数百曲入りの巨大な年代モノ。
ポケットのコインでいつでもとっておきの曲を選ぶこと
が出来る。
だけど、それはしないことに決めていた。
『誰かが自分のとっておきを選んでくれる偶然』に期待
していた。
さて、そんなトッドにも気になる女性が出来た。
週に一度、ボヘミアを訪れる赤毛の女性。
キッカケは忘れたけれど、窓辺で本を読む姿が素敵だった。
ただしトッドは彼らしく、自分から何をするでもなかった。
クリスマスが終わるある冬の日。
色めき立つ街をよそ目に重い足取りで彼女が現れた。
低い声でコーヒーを注文していつもの席へ。
本を取り出す様子もなくジッと遠くを見ている。
泣いていたのだろうか?少しだけれど目が腫れている。
店も街も聖誕祭の喧騒で溢れ、ラジオはマトモな音楽を
流さない。
トッドは少し躊躇して、彼女に何か言いかけて、だけれど
何も出来なくて、それでも何かしてあげようと、一つ誓い
を破ることにした。
コインを取り出しジューク・ボックスへ。
果たして彼女は気に入るだろうか?
自分のとっておきを彼女に。
曲が終わるのを待つように、
少し軽くなった足音だけを残して、
彼女は街の中へ。
ただしトッドは忙しく、それに気付けはしなかった。
彼が選んだその曲は、ずっと昔のポップスで、
“ナポレオン・フィッシュにとっておきの日”
と云うタイトルだった。
--------------------------------------------------------
□■合作雑記■□
--------------------------------------------------------
ある初夏の風薫る夕方。
樫山泰士は きなりみやから信じられない報告を聞きます。
カッシー(いぶかしげに)終わった?
きなり (自分でも信じられない様子で)はぁ・・・。
カッシー あの長ったらしくまとまりもなく僕が勢い
だけでシナリオにした“ナポレオン”が?
きなり (原稿を確認しながら)一応、ラストまで描
いています・・・よね?
カッシー えー、まあ、それは、・・・・・・おめでとう?
きなり (再び最初から原稿を見直しながら)あ?え?
・・・ありがとう?・・・ございます?
カッシー えっと・・・足掛け・・・3年?4年だっけ・・・?
きなり あー、いや、まあ、そんなことはどーでも
エエんやないでしょうか・・・(遠い目)
カッシー ・・・せやな(遠い目)
それから2人は、暫くの間、沈み行く太陽を一緒に眺
めているのでありました。
共に長い長い道のりを旅して来た仲間。
楽しい時も辛い時も2人で乗り越えてきた相棒。
雪がそぼ降る公園で、互いのコブシが壊れるまで殴り
合ったのも今となっては懐かしい思い出であります。
そして、そんな道のりを全て分かっているかのように、
江戸湾に沈む夕日は2人を優しく包み込んでいきます。
カッシー キレイですね。
きなり ・・・えっ?
カッシー あ、いや、夕日・・・。
きなり あ・・・、うん・・・。
暫くの間、同じ方角を眺める2人。
不意に樫山が、きなりにとても大事な質問を投げ掛けます。
カッシー ところで、次の合作なんですが・・・
きなり (微笑みながら)アンタとは二度とやらない。
以上。樫山泰士31才の初夏の出来事であります。
(完)
- 2007.06.25 Monday
- ナポとて更新メルマガ過去履歴
- 14:51
- comments(0)
- trackbacks(0)
- by きなり